男性不妊に対する鍼灸アプローチ

不妊の2/3は男性にも原因がある
不妊原因の24%が「男性のみ」、「男女両方」に原因があるのが24%で、合わせると48%になります。
不妊の半分近くは男性側にも原因があるとされていて、不妊治療に取り組むのは女性側だけでなく、男性も一緒に取り組んだ方が断然結果に繋がり易くなります。
2010年WHO(世界保健機関)発表
その男性側による不妊原因として以下の様な事が主な原因となっています。
- 造精機能障害(精子の数が少ない、動きが悪い)
- ED(性機能障害)
- 精索静脈瘤(精路通過障害)
不妊に対して日本ではまだまだ「女性の問題」とされてる意識が強いですが、データからも分かるように男性側にも問題が有る事が多いのです。
ただ、この不妊原因に対して女性以上に「自分に原因がある」事を認めたく無いのが男性だと思います。生殖機能はいわば“男らしさ”であって、男としてのプライドに大きく関わる部分でもあるからです。
ですが、逆に言えば「だからこそ男性が本気になって」治療をする事が大切なのです。男性不妊の主な原因は正しく治療することで改善が見込めるものが多いからです。
これらのデータはサプリメントや薬によって改善された数字ですが、ここで言いたいのは造精機能障害やEDは高確率で改善されるという事です。そして手術などしなくても精巣にしっかり栄養を送れたり、精巣機能を復活させることで男性不妊の改善をする事が出来るという事です。
造精機能障害に対する鍼灸
精子の数が少なかったり、精子の動きが悪い造精機能障害に対して、鍼灸が効果的と明治国際医療大学はと京都府立医科大学の共同研究により「鍼治療による精液所見の改善効果を確認」(2018年)が発表されています。
鍼灸により本来の身体状態に戻す事で、精子を作る力を上げたり、精子を元気にする事に繋がるとされています。
ED(性機能障害)に対する鍼灸
EDに関しては、「鍼灸治療が男性生殖器機能に及ぼす影響 ―勃起障害を中心として―」(宝塚医療大学保健医療学部鍼灸学科2019年発表)があり、鍼灸で男性を元気にする事が出来るとされています。
この他にも不妊鍼灸に関しては世界的に研究が進められおり、世界的に問題となっている不妊に対して、鍼灸が効果的な療法として注目されています。
男性不妊は改善する!
男性不妊の主な原因は「器質的障害」より「機能的障害」です。いわば、精子工場が壊れて機能しないのでは無く、精子工場で働く人員が足りなかったり、疲れきっているだけなのです。
要は、精子工場で働く人を増やして元気にしてやれば良いのです。
その為には栄養を摂ることも必要ですが、まずは体を整えることが大切です。食べたものをしっかりと消化吸収できる消化器、自律神経を整えてしっかり睡眠を取れる状態にするなど、身体の根本的な部分を改善することが重要です。
それに鍼灸施術は効果を発揮してくれるのです。
スポーツ選手ではありませんが、妊活に取り組む夫婦も体調(コンディション)を整えることは重要です。体調(コンディション)を整える事で、自然と授かり体質に変わって質の良い夫婦性活になっていきます。
ぜひ妊活に向けて根本から改善する為にも鍼灸を取り入れてみて下さい。